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銀めっきとは?①

はじめに

銀めっきとは?①

「銀」というと、皆さんは何を思い浮かべますか?
身近なものでは、アクセサリーや食器などでしょうか?銀を使用した製品はとても綺麗ですよね。
「銀」と言われると、キラキラした綺麗なものを想像するのではないでしょうか?
実は、銀は見た目の美しさだけでなく、様々な性質を持つ金属なのです。電気を通したり、熱を伝えたり、菌を防いだり…など、身近なところで活躍しています。
さらに、その銀の性質をくっつける「銀めっき」という技術も、現代においてはとても大切な役割を果たしています。
このページでは、銀と銀めっきについて門的な内容も交えながらご紹介します!

銀とは?

銀めっきとは?①

銀は、銀白色の金属で、元素記号はAgと表し、希少性が高く加工がしやすいという点で、貴金属に分類されます。
金や銅と並び、古くから装飾品や硬貨に使われてきました。
日本では、戦国時代に石見銀山が発見された後、銀の産出量は大きく成長しました。江戸時代では貿易に使われており、絹や陶磁器などと交換していました。国内でも銀貨を鋳造し、取引に使用していました。
現在では、日本の銀の産出量は少なく、メキシコやペルー、中国が主な産出国となっています。また、日本では貨幣に使用されなくなり、装飾品や機械部品などの科学技術分野で使用されています。

銀の長所

・電気伝導率が高い

電気伝導率とは、材料の電気の伝わりやすさのことです。銀の電気伝導率は、金属の中で最も高くなっています。つまり、金属の中で一番電気を通しやすいということです。これを活かして、電極や電線、コネクタなどの電気製品の材料として使用されています。

・熱伝導率が高い

熱伝導率とは、材料の中を熱がどれだけ速く伝わるかを表す数値です。こちらもすべての金属の中で最大となっています。銀は、一番熱を伝えやすい金属なのです。熱が伝わりやすいということは、熱が冷めやすいということでもあります。この特性から、パソコンなどの電子機器内で放熱を目的に使用されていることがあります。

・光の反射率が良い

光の反射率とは、文字通り、光がどれだけ反射するかを示す割合のことです。銀は、可視光線(目に見える光のこと。太陽光や照明の光など。)の反射率が金属の中で一番高いと言われています。

・展性・延性に富む

展性は、圧縮した際に割れたり切れたりせずに薄く広がる性質のことです。展性を活かした製品としては、金箔やアルミ箔などが例にあげられます。
一方、延性は、引っ張った際に切れずに長く伸びる性質のことです。針金やワイヤーは延性を利用して作られています。
このような性質を持っていることで、加工がしやすいというメリットが生まれます。
両方の特性を持つ銀は、加工のしやすさも金属の中でトップクラスなのです。

銀の使用用途とは?

現在、銀は何に使われているのでしょうか?
ここからは、具体的な使用用途を見ていきましょう!

・アクセサリーや食器

銀めっきとは?①

光沢があるため、ネックレスや指輪、お皿などに最適です。簡単な加工で、高級感のある見た目に仕上げることができます。

・電子部品

銀めっきとは?①

銀は電気がよく通るため、スマホやパソコン、電化製品などの小さな部品にも使われています。特に、信号を正確に伝えたい場面では銀が選ばれます。

・医療・衛生分野

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実は銀には抗菌効果もあるのです!菌の増殖を抑える働きがあるため、医療器具などにも使われています。

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