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めっきの下地・素材について
三ツ矢では、各種産業分野で使用される機能めっきに関する課題の解決、新技術の開発に多くの実績がございます。このページでは、めっきの下地・素材についての説明がご覧いただけます。新しいめっき技術の開発も承っております。めっきに関することは何でもご相談ください。
銅
純銅は3つのタイプがあります。
- タフピッチ銅
導電材料として最も一般的なに使用されている。0.02wt%-0.04wt%の酸素含有。最大の欠点は水素脆性を示すこと。 - リン脱酸銅
1を脱酸素処理したもの。水素脆性はないが、電気伝導度が低い(1に比べて85wt%)。 - 無酸素銅
脱酸素剤も含んでいない、純銅。銅99.95wt%から6-ナインまである。
無酸素銅へのめっきは銅の特性に影響を及ぼすため、三ツ矢は特別な処理を行っています。
黄銅
黄銅は主に銅と亜鉛でできている合金です。最も一般的な黄銅の組成は重量比で銅65wt%、亜鉛35wt%です。
一般的な色は亜鉛量の増加に伴い薄くなり、亜鉛量が減ると赤味がかります。黄銅は展延性、靭性に富み切削加工や旋盤など冷間加工に使用され、精密加工が要求される部品の材料に良く使われています。
成分の亜鉛拡散が起きやすいため下地には銅またはニッケルめっきをつけてから各種めっきをつけます。
リン青銅
リン青銅は銅、錫、リンを含む合金です。リン青銅は0.5~11wt%の錫と0.01~0.35wt%のリンを含んでいます。
リン青銅は主に条材や板材に加工され、優れたばね材料としても使用されます。前処理中に酸化されやすく、錫の酸化物を形成しやすく、また、ばね特性を向上させるために行った加熱処理材はめっきのための表面の活性を得ることが難しい。
三ツ矢はリン青銅上のめっきのための最適条件を持っています。通常表層の各種めっきを行なう前に、下地として銅またはニッケルめっきをつけます。
ベリリウム銅合金
ベリリウム銅は、銅に0.5 – 3wt%のベリリウムを加えた合金です。最近ベリリウムの毒性が問題となり使用量は減少傾向にあります。熱処理を加えれば強度や耐久性、電気伝導度を増すことができます。めっきをつける素材としてはたいへん難しい特殊な前処理が必要です。三ツ矢はこの合金に適した前処理を行い良好なめっきを提供しています。通常は下地には銅またはニッケルめっきをつけてから各種めっきをつけます。
チタン銅合金
チタン銅は、銅にチタン1-4wt%を加えた特殊銅合金です。強度、耐応力緩和特性、曲げ加工性においては、ベリリウム銅合金と同等の特性を持っています。このため、電子機器の主にコネクター端子、バッテリー端子、バーンインソケット等に使用されます。めっきをつけるには注意が必要な材質ですが三ツ矢では問題なくめっきがつけられます。
アルミニウム
アルミニウムも軽量金属として使用され、強度強化したものはジュラルミンと呼ばれ航空機材料にも使用されます。
酸化皮膜を生じやく、その酸化膜層は進行しないため、耐食性を保ちます。さらに耐食性を高くするために酸化皮膜を強化するクロメート処理やアルマイト処理が行われています。まためっきをつける場合はステンレス同様に酸化皮膜除去が必要となります。
お客様のご要求で各種めっきをつけることができます。
ステンレス
さびにくい鉄というのが語源です。ステンレススチール(SUS)はクロムを含有して、その表面はクロムに富んだ酸化皮膜が形成され、その酸化膜のために耐食性を保っています。
めっきをつけるには最初にこの酸化皮膜の除去を行い、次いでストライクニッケルを行い、ニッケル、銀、金めっきを行ないます。三ツ矢はではSUSの上にダイレクトに金・銀・錫・銅めっきをつけることができます。
亜鉛
亜鉛は、青味がかった銀白色の金属です。精密ダイキャストに使用されます。湿った空気中で錆び易く、素材の表面状態がめっきの仕上がりに大きく影響します。
耐摩耗ダイカスト用亜鉛合金ベリック材は、アルミニウム4wt%、銅4wt%を含む合金ですがめっきをつけるのは難しく特殊な前処理が必要です。
三ツ矢は材料表面にダメージを与えることなく、密着の良いめっきを得るための前処理を開発し、めっきを行なっています。
マグネシウム
マグネシウム はアルミより軽い金属で近年はノートパソコンやスマートフォンに使用されます、たいへん腐食しやすくめっきをつけるには困難な材料ですが三ツ矢ではめっきが可能です。 三ツ矢はマグネシウム材料の上にめっきすることに成功しました。
チタン
チタン は、マグネシウムそしてアルミニウムに次いで3番目に軽い金属です。チタンの表面に生ずる酸化チタン(IV)は耐食性が非常に高くめっきをつけるには特に困難な材料です。
三ツ矢はチタン素材へのめっきのために特殊な前処理を開発し、チタン上に良好にめっきをつけることができます。
モリブデン
モリブデンは銀白色の硬い高耐熱性の金属です。空気中では堅牢な(丈夫な)酸化被膜を作り内部が保護されます。めっきをつけるには特に困難な材料です。
三ツ矢はモリブデンのための特殊な前処理を開発し、良好なめっきをつけることができます。
タングステン
タングステンは金属のうちでは最も融点が高く、金属としては比較的大きな電気抵抗を持つ素材です。めっきをつけるには特に困難な材料です。
三ツ矢は特殊な前処理により銅タングステン合金も含めてめっきをつけることができます。
ニッケル
銀白色で空気中では錆びにくく耐食性がある素材です。バッテリーの充電端子等に 使用されます。三ツ矢では直接金めっきをつける事例が多く、近年人体のニッケルア レルギーがクローズアップされたため規制の動きがでております。
インバー
インバー (invar) とは合金の一種で、熱膨張率が小さいのが特徴です。インバーの語源は”同じ状態を続けて決して変わらない”を意味する”invariable”です。
この合金の組成は鉄をベースとし、36wt%のニッケルが含まれ、微量成分として0.7wt%ほどのマンガンおよび0.2wt%未満の炭素が添加されています。
三ツ矢は特殊な前処理を採用し、良好なめっきを提供しています、通常は下地層として銅めっきを行ないます。
コバール
コバールは鉄にニッケル、コバルトを配合した合金です。成分の例は重量%で Ni 29% 、Co 17%、Si 0.2%、Mn 0.3%、Fe 53.5%です。
三ツ矢では特殊な前処理でめっきが可能です。通常は下地として銅めっきをつけます。
洋白
洋白(ようはく)は、銅と亜鉛、ニッケルから構成される合金です。この合金は銅を50から70wt%、ニッケルを5~30wt%、亜鉛を10~30wt%配合された銀白色の合金で、三ツ矢では通常工程でめっきをつけられます。
42アロイ
42アロイ(42Alloy)は熱膨張率が金属のなかで低く、その値は硬質ガラスやセラミックスに近い事から、ガラス封着される電子部品の電極材(リード)に用いられたり、ICリードフレームに用いられたりします。
成分はニッケル42wt% 、鉄57wt%で、銅、マンガンが添加されることもあり、過剰焼鈍すると結晶粒の粗大化により、めっき際にトラブルの原因となります。
三ツ矢では通常工程でめっきを行なっております。
ハステロイ
ハステロイはニッケルを基にモリブデンやクロムを加えることで耐食性や耐熱性を優れた合金で、米国の会社の商標です。 広く使用されている合金群なので日本でも一般名化しています。三ツ矢では特殊な前処理によりめっきをつけています。
ダイカスト
ダイカストは、金型に溶融した金属を圧入することにより、寸法精度の高い鋳物を大量に生産できる方法です、ダイカストには主にアルミニウム素材と亜鉛素材があります。三ツ矢はどちらもめっきをつけることができます。
セラミックス
近年、いろいろな種類のセラミックスが電子部品材料としてつくられるようになりました。三ツ矢はセラミックスの上にいろいろな種類のめっきを試作又は量産で提供しています。
御社のダイカストに合った最適な前処理を採用しますので、お気軽にお問い合わせください。
カーボン
カーボンは放熱特性、摺動性に優れております。近年ではカーボン+アルミニウムの材質もヒートシンクとして使用されています。三ツ矢はこれらの材料にめっきをつけることができます。
粉体
金属や各種セラミックの粉末にめっきをつけることにより機能改善を行なう試作依頼が増えています。三ツ矢ではいろいろな粉末にめっきを行っていますので遠慮なくご相談ください。
シリコンウエハー
シリコンウェハーは、半導体素子製造の基板です。スパッタリング及びレジストを行ったウエハーに三ツ矢でめっきをしております。
化合物ウエハー
化合物半導体は複数の元素を材料にしている半導体のことです。三ツ矢はスパッタリング膜及びレジスト膜がついたウエハー上と生のウエハー上に直接めっきをすることを行っています。
ガラス
ガラスは身近にある素材ですがめっきをつけるには難しい素材です。三ツ矢ではソーダガラスには、数ミクロン程度のめっきであればつけることが可能です。純度の高い石英ガラスは別途ご相談ください。
プラスチック
プラスチックの素材も様々な種類があります。弊社では試作レベルでめっきをつけることはできますが量産めっきラインはございません。お客様に必要な仕様をご確認しながらの試作になるため、まずはお問い合わせフォームよりご相談ください。
蒸着膜・スパッタリング膜
数々の素材の上に蒸着及びスパッタリングされた金属薄膜に三ツ矢はめっきをつけております。